新聞連載コラム「商いは芸」
新聞連載コラム「商いは芸」2005年1月1日号
一月一日、お正月のことを三つの朝と書いて三朝 (さんちょう)という。
一年の初め、一月の初め、一日の初めと、一月一日は始まりが三つも重なる。
始まりが三つもあるのはおめでたいということで特に「三朝」という言葉で祝うのだろう。
さて、言葉といえば、日ごろ、われわれがクチにしている「利益」という言葉にも二つの意味がある。
利益は「リエキ」と読めば商業的に使われる言葉で、儲けや得のことを指す。
しかし「リヤク」と読めば宗教的となって神仏の恵みのことを指す。
まったく違うもののように思えるのだが、どうやら根本は同じらしい。
リエキもゴリヤクもともに神仏の恵みであり、自分たちの努力で儲けていると思っていても、しょせん私達はその恵みによって生かされているのだという。
いわば、人間の努力で得たという自力説をとれば「リエキ」と呼び、神仏のお陰という他力説の立場をとれば「ゴリヤク」となる訳だ。
しかし、他力ばかりではやはり駄目だろう・・。
日々われわれは、努力して、「利益」を神仏のお陰として感謝することが大事なのだろう。
いわば折衷説をとるのがいいのだろう・・・。
