新聞連載コラム「商いは芸」
新聞連載コラム「商いは芸」2005年8月16日号
子どもの頃、夏になると網と虫かごを手に追いかけまわされたカブトムシ。
そのカブトムシだが、今、小学生の間でちょっとしたブームが起きている。
虫の専門店でカブトムシやクワガタの一日に売れる数は100匹にのぼるという。
とはいっても、彼らが好きなのは「外国産」。
日本では見ることのない大型タイプに人気が集中している。
なぜ外国産・・? そう、この大ヒットの生みの母は、なんと「ムシキング」というカードゲームなのである。
そのキャラクターと同じ種類のカブトムシたちに人気が出ているのだ。
カードのなかのカブトムシが、紙のなかからもそもそと出てきて、子供達の虫かごのなかで、きゅうりをかじっている。
バーチャル(仮想)の世界がこともあろうにリアル世界をひっぱって、ヒットを作ってしまった。
実際の生き物とキャラクター、これまでは、相互に関連はなかったハズだ。しかしこれからの時代は、バーチャルとリアルの世界が相互に乗り入れていく時代なのかもしれない。
寅さんがいたら「するってぇと何かい?おとぎの国が世間を動かしているってことかい?バカ言っちゃいけねぇよ!」と言いながらも、がまの油のがま人形なんかを作ってしまうのかも・・・。
