新聞連載コラム「商いは芸」
2005年
新聞連載コラム「商いは芸」2005年12月20日号
古着屋が元気いいらしい。洋服だけではなく、着物も古着屋発が若者に人気のようだ。 個性的に着物を着こなした店員を見て、自分も同じように着こなしてみたいと買っていくのだろう。 「ごみ 」のなかから、「宝」を探し出す。センスとカンが勝負だ。 さ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年11月15日号
先日、美容院から帰ってきたカミさんが「今日はいっぱい握手して、あー楽しかった」とうれしそうだ。はて、握手 ? 聞いてみるとそこの美容室は初めてのお客さんとは、まず握手をしてから作業を始めるという。「カット担当の○○ですよろしく」と握手。…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年10月11日号
巣鴨の地蔵通り言わずと知れたおばあちゃんの原宿である。 四、五人で横一列に並んでおしゃべりしながらゆっくりゆっくり歩く。 店先には、デパートなどでは到底見ることのできない縁起物の赤いパンツや、らくだのシャツが並んでいる。大きな塩大福を売っ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年9月13日号
近所に、非常に悪口好きのおばさんがいる。 とにかく誰か捕まえては、亭主の悪口、嫁の悪口、近所の人の悪口と、悪口のオンパレードである。 人間社会、みなそれぞれに腹に据えかねる人のひとりやふたりはいるので、悪口はカンタンなストレス解消ともいえ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年8月16日号
子どもの頃、夏になると網と虫かごを手に追いかけまわされたカブトムシ。 そのカブトムシだが、今、小学生の間でちょっとしたブームが起きている。 虫の専門店でカブトムシやクワガタの一日に売れる数は100匹にのぼるという。 とはいっても、彼らが好…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年7月12日号
近所に新しく店ができたので行ってみた。 そこでのことだ。 女房が頼んだ鳥のから揚げが少し生だった。 赤みが残っていたのだ。 こういうとき、客は店に言いづらい。 だが、「すみません、ちょっと」と言って、から揚げを見せた。 女の店員は「すみま…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年6月21日号
ある女性書家が、夫の連れてきたホームレスの友人の書いた文字に深い衝撃を受けた。 なんとも味わいのあるその文字は、楷書体の美しくまとまった世界から一転して、独自の世界の書を誕生させた。 たたみ一畳程の大きな半紙に、はみ出さんばかりに書かれ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年5月17日号
五月に入り、やっと花粉症も一段落しそうだ。 今年は、ホントウにつらかった。花粉症グッズなるものをずい分と買った。なかでもアロマテラピーの力で症状を緩和してくれるという、テープは大活躍してくれた。両耳の後ろ側と、胸の真ん中に貼るのだ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年4月12日号
満開の桜もあっという間に葉桜となった。旬は一瞬のうちに過ぎる。開花前のあの騒ぎはどこへやら・・。 葉桜も風情があって、また違った趣きもあるが、わざわざ愛でる人は少ない。 もし桜が長い間咲いていたらこれほど騒がれることもないだろう。すぐに散…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年3月15日号
花粉症の季節となり、あちらこちらでマスクをしている人を見かける。 今年は、例年よりもかなり大量の花粉が飛んでいるらしい。 花粉症とは無縁と思っていたが、今年とうとう仲間入りをした。 花粉症対策グッズがたくさん売られているので、いろいろ試し…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年2月15日号
やけのやんぱち日焼けのなすび。色が黒くて食いつきたいが、わたしゃ入れ歯で歯が立たない。 これはおなじみ寅さんの口上だが、最近職人さんの実演販売をよく見かける。 左手に丸めたあんこを持ち、右手で厚手の板のようなもので、和菓子の花びらを型どっ…
新聞連載コラム「商いは芸」2005年1月1日号
一月一日、お正月のことを三つの朝と書いて三朝 (さんちょう)という。一年の初め、一月の初め、一日の初めと、一月一日は始まりが三つも重なる。 始まりが三つもあるのはおめでたいということで特に「三朝」という言葉で祝うのだろう。 さて、言葉とい…
