新聞連載コラム「商いは芸」
新聞連載コラム「商いは芸」2006年4月18日号
靴みがきのおじさんでおもしろい人がいる。
座った人それぞれに合った?教訓を説く。おなじみさんは日によって内容が違うようだ。
今日のハナシは松坂大輔が成功した要因。
おじさん曰く・・・。
- みんなが知り合いという下町育ち。
- 一発逆転の精神を父親が持っている。
- 夢を語る両親。
要約するとこうだ。お金持ちになるためには、何かで秀でた技術を見につける。そして練習を欠かさない。さらに、深い付き合いの近所の人の応援と、絶対に、息子は将来野球選手になると信じている両親の想いが、自然と成功イメージコントロールとなり、いまの松坂選手を作ったということらしい。
手はすばやく動いてキュッキュとみがき、ピッカピカにしてくれる。
話の締めと靴みがきの仕上がりがピタッと同じだ。
次の人が座ると「今の人に話したんですけどね」と、ハナシをつなげながら今度は、学校制度についてが主題のようだ。
後に待っている2人は忙しいのに早くしてくれ、とイライラしながらも、他の靴みがきに変えようとはしない。
なにやら上からモノを言われているのに、聞いてしまうのは、靴と一緒に気持ちまでみがいてくれる商いの芸かもしれない。
